「ミスゼロ子」使用率を100%に近づけ別物間違いの根絶に成功

カイセイ薬局建都店様(大阪市吹田市)

カイセイ薬局健都店で開局時からクカメディカルが提する調剤過誤防止ピッキングシステム「ミスロ子導入査時に使用することで別物間違いを根絶するなど大きな 成果を上げている。 

高い志で運営、24時間電話対応サービスも実施 

カイセイ薬局は株式会社育星会(本社:大阪府大阪市)が経営する調剤薬局で、関西圏を中心に34店舗が展開されている。 育星会はもともと薬剤師本来の役割について追求する勉強会に参加したメンバー25人によって設立された会社で、その全員が薬剤師だった。1号店を開局した1975年当時は、医薬分業も進んでいなかったが、高い志で経営を続けてきた。薬剤師が24時間 電話対応するサービスも20年近く続けている。また、栄養士に栄養相談ができる体制も構築している。 

健都店は国際級の複合医療産業拠点「北大阪健康医療都市 (健都)」の形成を目指す再開発エリアに立地していて、2019年 7月に開局した。 循環器病疾患の高度な治療をしている公的病院からの患者が5~6割を占める。薬剤師2人、栄養士(事務兼 任)1人、事務2人で運営されており、約1,250品目の備蓄医薬品 を揃えている。 

店舗内の個室は、プライバシーに配慮が必要な場合や、発熱患者の隔離に使用しているという。また、検体測定室も設置されており、患者自身が採血してHbAIcやコレステロールを測定することができ、健康診断を受けていない人に測定を促したり、健康フェアなどで活用されている。 

調剤アタントの作業も安心感を与えている 

カイセイ薬局が「ミスゼロ子」を初めて導入したのは、天満店で2018年6月 だった。それまで天満店以外のカイセイ薬局では、登録されている画像と実際にピッキングした医薬品とを照合して確認をする機器を使用していた。 

「天満店は薬品数の多い処方箋の取り扱いが多いため、毎回画像照合をしていると時間がかかり、待ち時間の増加になるため、GS1コードを読み取るだけで簡単に監査できる『ミスゼロ子』に注目、会社に導入をお願いしました。当時、オーソライズド・ジェネリックが急速に増えていたのですが、薬剤の色や形が先発品と似ているため、間違いを防ぎたいという思いもありました」(当時の天満店担当者) 

ここでの実績が高く評価され、カイセイ薬局のうち15店舗で 「ミスゼロ子」を導入した。今後は全店での導入も予定している。 健都店では、ピッキングした薬剤を集めて監査する時に、ハンディ端末を使用しているだけでなく、棚に補充する「充填」の際にも 「ミスゼロ子」でGS1コードを読み取り、棚番の確認をした上で充填チェックにも使用している。 

「補充作業は調剤アシスタントが行うこともあります。当初、 正確にできるか心配していたスタッフも、『ミスゼロ子』を使用す ることで確実に作業できることが分かり、今では安心して補充作業を行っています」と健都店の薬局長・内藤泰久氏は語る。 

健都店では一包化の機器を使用しているが、分包紙にも JANコードが印字されるように設定しており、一般の錠剤等と同様に監査することができる。さらに、ピッキングで間違えた薬剤を 棚に戻す際にも「ミスゼロ子」を使用している。同店での「ミスゼロ子」使用率は98%以上に達しており、開局以来、一度も別物間違いが発生していない。 

カイセイ薬局では店舗の特性に合わせて「ミスゼロ子」の運用を行っており、各店舗で使いやすい使用方法を選択している。 店舗の運用に応じた使い方ができるのは、「ミスゼロ子」ならではといえる。また、導入している店舗では月1回、使用率と使用方法について振り返りと検証を行い、常にベストな使い方を模索しているという。クカメディカル担当者によると、「ミスゼロ子」には ピッキングログ分析のグラフ表示機能があり、薬局や本部で活用することが可能だ。 

「健都店で3台の新型ハンディ端末を使用しています。この新型ハンディ端末は読み取り精度が高く、スムーズな作業に繋がっており、監査遅延が発生することもありません」と内藤氏は話す。 

DI_202012

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