調剤ミス防止システム「ミスゼロ子」はミスを未然に防ぐ“あって当たり前”の存在
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ふくら薬局では2020年4月の開局時から、調剤ミス防止システム「ミスゼロ子」を使用し、調剤ミスによる規格間違いを根絶している。確かな実績を評価し、2024年9月に開局したふくら薬局 猪野店でも「ミスゼロ子」を採用した。
気軽に来ていただける薬局を目指して
ふくら薬局は、大分県大分市の中心部に立地する調剤薬局で、近隣には泌尿器科の病院がある。同薬局を運営する株式会社イマー(本社:大分県大分市)の代表取締役で薬剤師の伊東健太郎氏は、大学病院の薬剤部で経験を積み、大分県内の薬局に5年間勤務した後、独立した。社名のイマーは“ 常に今を大切に”をコンセプトに、ドイツ語で「常に」の意味合いを持つ「immer」と日本語の「今」を掛け合わせたもの。薬局名の「ふくら」は「福良(良い福をもたらす)」や「福来(福が来る)」から名付けたという。 ふくら薬局の処方箋応需枚数は約1,000枚/月、備蓄医薬品目数は約1,400品目、ジェネリック医薬品使用率は85%。薬剤師3人(常勤2人、非常勤1人)、事務3人(常勤2人、非常勤1人)で運営している。 「処方箋の有無に関わらず、気軽に来ていただけることを目標にしています。投薬の際も患者さんの表情や仕種に注意しながら、薬の情報提供だけでなく、生活のこと、健康全般のことを話題にして、また話をしに来たいなと思っていただけるように努めています」と伊東氏は語る。 現在、力を入れて取り組んでいるのは在宅医療で、施設と個人宅を合わせて約100人の処方箋を応需している。 最近、ふくら薬局のある大分市中心部から車で約30分の住宅地に、2号店となるふくら薬局 猪野店を開局した。使い方が簡単で照合も速い「ミスゼロ子」 ふくら薬局では、開局時から株式会社クカメディカルが提供する調剤ミス防止システム「ミスゼロ子」を採用している。「ミスゼロ子」は専用のハンディ端末で医薬品のバーコードを読み取り、処方箋入力情報と照合することで、調剤ミスを未然に防ぐシステムである。バーコード読み取り時に写真も撮影されるので、患者の問い合わせにも対応できる。 「以前勤務していた調剤薬局で『ミスゼロ子』を使用していて、業務に必須のシステムと考えて導入しました。以前勤務していた調剤薬局では、数年前に何らかの監査システムを導入しようと検討していて、重さを計量するタイプのものも候補だったのですが、オペレーションに手間がかかることから『ミスゼロ子』の採用が決まった経緯があります。『ミスゼロ子』は使い方が簡単で、スピーディに照合できます。開局したばかりの薬局で、規格間違いだけは起こしたくないという思いもあり、その部分に強みのある『ミスゼロ子』が最適だと判断しました。実際、調剤ミスによる規格間違いは開局以来ゼロです」(伊東氏) ふくら薬局では、薬剤師が業務に慣れるまで監査の負担をなるべく軽減するため、集薬後に照合していたが、のちにこの手順を改め、ピッキング時にバーコードを読み込み照合するように変更した。主にピッキングを担う調剤補助者が安心できる使い方を選んだという。 「ミスゼロ子」は新規開局の猪野店でも採用となった。同店管理薬剤師の成尾真一氏は、同店の開局を機に転職してきたが、以前勤務していた調剤薬局でも「ミスゼロ子」を使用していたという。 「『ミスゼロ子』は調剤業務のなかでミスを未然に防ぐツールとして“あって当たり前” の存在です」と成尾氏は語る。 ふくら薬局 猪野店では「ミスゼロ子」の棚卸機能も使用する
予定でオプションの契約を結んでいる。バーコードを読み取ると薬品名が表示されるので、実在庫を確定するだけで棚卸作業が完了し、データが保存されるので、手書きの書類を加工する手間が減り棚卸時間の短縮が可能だ。 「ふくら薬局では在宅医療に力を入れるようになってから、薬剤師の業務負担が増えています。猪野店でも在宅医療に取り組んでいく予定なので、棚卸の負担を軽くしたいと思っており、ま
ずは猪野店で使ってみて、結果がよければふくら薬局でも棚卸機能を導入する予定です」と伊東氏は話す。