「ミスゼロ子」の”棚番ナビ機能”で薬局業務の効率化も実現

ぼうしや調剤薬局鹿沢店様(兵庫県宍粟市)

ぼうしや薬局は兵庫県の姫路市に22店舗, 宍粟市に2店舗 の調剤薬局を運営しており、そのうちの4店舗に(株)クカメ ディカルが開発した調剤ミスを防止する薬剤バーコードピッ キングシステム「ミスゼロ子」を導入。同システムにより別 物間違いや規格間違いなどを防ぐことができたことに加え、 “棚番ナビ機能”を活用することでピッキング時の薬剤師の 動線が交わらず、業務の効率化も得られている。 

別物間違いや規格間違いを防ぐとともに、棚番号順に薬品を表示する「ミスゼロ子」の “棚番ナビ機能”(左)により動線が交わらず、スムーズなピッキングが可能になった 

地域活動への積極的な取り組み 

兵庫県西部の宍粟市に位置するぼうしや調剤薬局鹿沢店は 2003年4月に開局。近隣の総合病院を中心に120枚/日の処方 箋を応需している。備蓄医薬品目数は約1300品目。薬剤師5人 (うち非常勤2人)、事務スタッフ3人(うち非常勤1人)で薬局業 務を担う。 

「高齢の方や足の具合が悪い方などへの配慮として、ぼうし や薬局全店の投薬カウンターに患者さん用の椅子を置いていま す。落ち着いて服薬指導を受けていただくことができるので、患 者さんの症状やご要望などを丁寧にお聞きし、その方に合った 指導を心がけています。弊社では薬の飲み方を間違えないよう、 忘れて困らないように、全ての内服には付箋を付けております」 と同店管理薬剤師の小林知行氏は話す。 

一方、ぼうしや薬局は地域活動も積極的に取り組んでいる。 「3年前から、高齢の方の閉じこもりを防ぐためのボランティア の会で、病気のことや湿布の貼り方などの説明・指導を行っており、 これを契機に宍粟市社会福祉協議会に来られる高齢の方の集 まりでも、月に2回程度、年間テーマ(肺炎予防、薬の飲み方など) と季節ごとに注意すべき病気(インフルエンザや脱水など)につ いて話をさせていただいています。また、保育園や幼稚園など の先生を対象にアナフィラキシー補助治療剤(自己注射薬)の打 ち方を説明したり、店舗でも健康教室を開いています」と同店薬 剤師の大上道代氏は語る。 

ぼうしや薬局では、ITによる業務支援を積極的に行っている ことも特徴の1つ。「人は誰でも間違える」との視点から、リスクマ ネジメント委員会を社内に設置し、ソフト、ハードの両面から調剤 ミスを防止するシステムを検討したという。他社同等システムと 比較した結果、1バーコードの読み取りレスポンスの良さや読み 取り精度の高さ、2ハンディ端末の操作性の良さ、3柔軟な運 用にも対応可能など、総合的に評価し「ミスゼロ子」の導入を決 定した。運用は2015年夏から鹿沢店で開始され、現在は英賀 保店、南店、中島店でも活用されている。 

「処方箋の応需数の多い店舗は別物調剤や規格間違いのヒ ヤリハットが散見される状態でしたが、『ミスゼロ子』によってそれ らの発生はゼロになりました」と大上氏。 

さらに「ミスゼロ子」の“棚番ナビ機能”を活用することで、業 務の効率化が得られている。具体的には、処方箋のレセコン入 力・確認が終わると、ハンディ端末の画面に棚番順に並んだ薬品 名・数量が表示される。薬剤師はハンディ端末の表示通りにピッキングすれば、動線が交わらず、薬品を探し回るようなこともなく、 効率的にピッキングが行える。同時に、監査や散剤、水剤のエリアと干渉することもなくなる。 

「薬剤師の無駄な動きがなくなり、患者さんの待ち時間の短縮 にもつながり、調剤ミス防止の上乗せ効果も得られました。こうし た薬局業務の効率化によって得られた時間を、丁寧な服薬指導 や地域活動のために使うことができるのも大きなメリットです」と 小林氏は説明する。 

また、「ミスゼロ子」では、ハンディ端末の画面表示だけでなく、 “ピッキング指示書”による運用も行える。 

次々と発売される新しい薬品やバーコード情報を薬局で日々メンテナンスするのは大変だが、「ミスゼロ子」では薬品マスタが毎 月定期的に更新され、薬局でのメンテナンスは非常に簡単なため、 安心して継続的に運用することができる。また、充填機能を活用し、薬品棚や錠剤分包機への充填も1人で簡単かつ確実に行え るので、人的ミスもない。 

ぼうしや薬局では今後、採用している薬品在庫管理システム と連携させ、棚卸しでも「ミスゼロ子」を活用したいとしている。 

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